Modo 17.0リリース:新機能
Modo 17.0のリリースは、ゲーム、ビジュアルエフェクト、プロダクトデザイン、あらゆる業界のアーティストやデザイナーのニーズに対応するツールとして、新しいModoの始まりを意味するものです。2024年はModo 17.0のローンチ以降もより優れたツール体験を提供し続けていきます。
この記事では、今回のリリースで新たに実装された機能および今後Modo17シリーズで搭載予定の機能についてご紹介します。
Modo 17.0ではコアシステムを全面的に見直し、インタラクティブ性や生産性が向上し、より多くを試せる環境を整えました。
Foundryは3Dの障壁を取り除くべく、スペシャリストにとっても初心者にとっても使いやすいツール開発を行っています。Modo17.0のリリースはModoの新たな方向性を示すもので、今後もさらに進化します。
コアアーキテクチャの変更
今回のリリースで、Modoは内部のシステムを大幅に変更し、現在のニーズに対応するとともに、将来的なパフォーマンス向上を実現するプラットフォームを確立しました。
最も重要な変更の1つは、演算処理をバックグラウンドスレッドで実行し、インタラクティブ性とパフォーマンスを向上させました。最新のマルチスレッドシステムの活用は今後さらに拡大していく予定です。
また、Modo 17.0ではモデリング、リギング、アニメーションなどのパフォーマンスも向上しています。
パフォーマンスの向上
View Objectsというシステムの採用や、一連のツールアップデートによりモデリングの高速化を実現しました。主に10のモデリングツールについてパフォーマンスを改善しましたが、Modoのツールはモジュールタイプのため、このアップデートは10のツールとメッシュオペレーションに限定されず広範囲のツールでパフォーマンスが向上しています。
DCCソフトウェアのパフォーマンスを語るうえでオフラインレンダリングは欠かせません。Modo17.0ではOTOYとの提携により、OctaneRender Prime バージョンをバンドルし、OctaneRenderが提供する高速で高品質なGPUレンダリングをModoユーザーが簡単に利用できるようになりました。さらに、OctaneRenderの登録手順を説明する便利なガイドも提供しています。
また、Modo 17.0では、Apple silicon向けの新しいネイティブARMバージョンが登場。Mac X86 バージョンの Modoをエミュレートする場合と比較して、最大50%速度が向上しました。
さらなる進化
アドバンストビューポートも進化しています。ビューポートプロパティからテクスチャのオン/オフを切り替えることが可能になりました。加えてデフォルトライトと環境ライトを同時に表示できるようになり、モデリング作業がしやすくなりました。さらに、Modo 17.0ではワイヤフレーム描画を改善し、MeshOpハンドルと選択範囲の表示も改善されています。
View Objectsやツールアップデートにより、メッシュオペレーションの処理は高速化し、モデリング作業のインタラクティブ性が向上しました。2024年に予定されているパフォーマンスアップデートの最初の一歩であり、メッシュオペレーションとのUXやワークフローインタラクションの多くを強化しました。そして今後も継続的なパフォーマンスの向上を予定しています。
作業時間を短縮
Modo 17.0では、デカールをより速く簡単に使用できるようになり、複雑なサーフェスでもフラットなイメージを最小限の歪み、UV作成なしでラッピングできるようになりました。View Objectsとの組み合わせにより、デカールはこれまで以上に使い勝手が向上し、価値ある機能となりました。
Modo 16.1ではPolyHaulを導入し、複数のモデリング操作を1つのツールに統合しました。Modo 17.0ではUIの改良や、フォールオフと組み合わせて使用するオプションも追加し、高精度のモデリング操作を行うことができます。さらに、モデリングモードの切り替え処理についても改良が加えられており、効率化と高品質なジオメトリ制作を両立することができます。
Modo 17.0ではプリミティブスライス機能も強化しました。同じ形状のスライスを一度に複数作成可能となり、複数のスライスを実行する際の手間が軽減されています。また、長方形や正方形の角を丸くすることができるコーナーラディウス機能を追加し、プリセットを切り替えることなく素早く調整を行うことができます。
効率化を図るカスタマイズされたツール
不具合のあるジオメトリを修復するメッシュクリーンアップに自動的にギャップを修正する機能を追加しました。これにより、生産性を保ちながらクリエイティブな作業を続けることができます。
部分的なサークル形状を作成する機能も追加しました。Radial Alignは選択エレメントから平らなサークルを作成しますが、完全なサークルではなく部分的なアーチ形状を必要とする場合があります。Modo 17.0では部分的にサークルを作成する機能を追加し、アーティストが必要とするアートワークを実現可能にしています。
Modoの未来を見据えて
Modo 17.0に盛り込んだのは部分的なパフォーマンスアップではありません、将来に渡り機能強化を継続できるようにデザインした製品です。
最新バージョンについてのご感想、機能改善のご要望につきましては、Modoのコミュニティページにお寄せください。
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